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平成29年度院長挨拶

ごあいあさつ

佐世保記念病院は佐世保市内の北西部に位置し中心部から近く、イルカで有名な鹿子前パールシーリゾート「海きらら」より山手にあり、西海国立公園の九十九島を眼下に見下ろす風光明媚な場所に位置しリハビリ訓練等を受けられる病院です。当院は創立38周年目を迎え、社会復帰に向けたリハビリテーションに力を注いでいるところで、我々職員は共済病院や総合医療センター等の大手病院と密接な連携を取り、県北地域の皆様に応援頂けるような療養機能を有する医療と看護を提供して行きたいと考えております。 今年は当院にとって新しく大きな変化を迎える事になりました。 昨年の梅雨時期より病院内外の改修工事を行い、屋上庭園を含めリハビリ室への移動エレベーター等が完成した事で、地域の皆様に安心して入院生活を楽しく送れる環境作りが出来上がりました。
急激な高齢化と人口減少に見舞われている我が国は約1100兆円以上の膨大な財政赤字を抱え込んだことで、大きく膨らんだ社会保障費に目を向け医療保険と介護関連へテコ入れが開始され、昨年より新たな枠組みを地域の医療機関に求めています。即ち、医療には高度医療を進める医療センターに、救急患者を扱う救急病院、外来主体のクリニックなど地域連携による包括的な医療を提唱された事で佐世保市内を含めた県北地区の医療にもある程度の区分けが病院間で動いています。一方、治療現場でも開腹手術が腹腔鏡手術へ、メスがカテーテル治療、CT検査よりMRI検査へと、更には抗がん剤治療も外来で行うなど大きく変化しました。 高齢者となればガンなど悪性疾患や脳・心臓病になる確率が増え、市内の四病院で治療を受けたあと社会復帰が出来るようリハビリを含めた療養を当院では提供しています。 ところが、病人の方々は昔のようにゆっくりと長期に入院療養する事が出来なくなり、どこでどのように療養するかを悩んでいるのが現状でしょう。特に脳卒中や頭部外傷による後遺症を持つ方々には脳外科専門医が常勤しているのでリハビリを含めた経過と治療を行えるばかりでなく、四肢の痙縮にはボトックス療法も取り入れ介護や歩行面を含め可動域を拡大する事も可能となりました。 更に、常勤医も若手が増え総勢6名になるうえに、福岡大学より消化器外科医の専門二名が毎週応援診療され、外来診療含め患者さんの病気の相談にも乗っております。
当院はリハビリ室の拡大とリハ職員を増員し、慢性期中心より急性期リハビリにも対応可能となりました。また屋上庭園も完成しきれいな国立公園を眺める事で元気をもらえます。 更に「長寿の鍵は口にあり」と言われるように、現在全国的に注目されている嚥下リハビリにも、この分野で有名な山部一実先生の指導のもとで「管から口」を目標に"口腔ケア"を含め5年前より取り組んできたことで経管栄養から離脱し、口から食事が可能となって在宅生活を送れている家族も出て来ております。 また、体力作りの基盤となる栄養面も管理栄養士が計画・指導し、ガン患者には緩和ケアと共に人間の尊厳を尊重するリビング・ウイル、即ち終末期医療にも取り組んでいるのは当院の特徴でしょう。 また、退院後はかかり医との連携を取るばかりでなく、当院関連の訪問看護や訪問リハビリを活かし在宅での生活が出来るよう在宅療養システムも整えると共に病状変化では緊急入院も含めた地域医療に積極的に参加しています。
今後も地域に根ざし地域の皆様から信頼されより良い医療を提供出来るように医療と看護にコメディカル分野における質の高い療養を提供出来るよう努力しております。 ご家族と離れての入院生活には看護面を充実し安心して治療やリハビリ訓練に専念され、ご家族が待っておられる自宅に戻れる事を最大の目標としてゆっくりと療養生活を送られるように職員一同は日々に励んでおります。
                                                          平成29年1月 吉日
                                                          院 長
                                                          (脳外科専門医 兼 外科認定医)
                                                          森 山 忠 良
 
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