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令和5年院長挨拶

ごあいさつ

佐世保南高校 顕彰碑前
佐世保南高校 顕彰碑前
当院は運動や嚥下に関するリハビリ訓練も併用しながら診療を行ってる療養型の病院です。一般に病院群は国立医療センターのような癌治療や救急医療を主体とする急性期病院と、専門治療の後に在宅へ戻れない方々に治療継続と療養を提供する療養病院の二群に大きく分かれます。当院は後者の療養病院です。急性期病院の治療が終わった後も在宅療養が難しい方々に日常生活に必要なリハビリ訓練等を併用しつつ、長期の入院治療を行っています。外来では小児や婦人科疾患に関与しない一般内科や外科疾患を主体に診察・治療を行いつつ、通所リハビリも進めております。更に、終末期医療を含めた介護と看護を提供する介護医療院も併設しております。
 我が国は世界に先駆けて少子高齢化社会に突入し、特に出生率低下による人口減少に加えて団塊の世代が後期高齢者になる老人国家がやって来ました。特に、医学関連の診断や治療が飛躍的に進歩したこともあって長寿社会が可能となるも、認知症の治療薬が不十分なため現状では高齢者の認知症がかなり増えてきました。更に、高齢者には体力の低下が問題で介護やリハビリ関連が増えている状態です。ところで、高齢者ともなれば脳梗塞や心疾患に腎疾患等の持病を抱えての日常生活であるため、政府は社会保障制度を視野に医療機関に対しては病床ベット数の消滅を要請すると共に、後期高齢者の医療費負担を引き上げました。数年前に厚生労働省は地域医療構想として公的病院の「統廃合リスト名」を公表しましたが、医療現場ではコロナ渦による医療逼迫を受けて全く進んでいません。当院のような民間医療機関では在宅療養を視野に「治す医療」より「支える医療」へと舵取りする転換期でもあります。老人中心の社会状況下では摂食・嚥下障害を生じる高齢患者が多く、何も食べられない動けないでは在宅へは戻れない事を重視して、患者一人一人に「管より口」を合い言葉に歯科衛生士や嚥下リハビリ専門員が食べられない方々に対応しています。これには嚥下リハビリで有名な山部歯科医の指導下で10年以上も取り組んで経口摂取出来なかった患者さんが少しでも楽しく食べられるようにと押し進めて来たことが当院の大きな特徴でしょう。また高齢者は腰痛や関節痛など運動面も発症しやすく予防対策として運動リハビリ訓練を行うことで車椅子から介助や自立歩行へと回復して在宅療養へと押し進めている状況です。
当院は鹿子前地区もパールシーリゾートに隣接し、九十九島の一部も見渡せる高台にあるためにどうしても道路事情に苦慮する欠点はあります。また、祭日や夜間の救急対応も職員が手薄で避けておりましたが、医師の増加に伴って日中の急患には対応可能までになりました。長崎県は離島を含めた県北地区は医療関連施設が手薄です。地域の皆様に少しでも安心出来る医療と介護を提供すると共に、ご家族と離れての長期の入院療養生活が安心してゆっくりと出来るように、特にコロナ感染拡大中でも対応策を考慮しながら職員一同、日々励んでおります。佐世保記念病院は看護と介護の質を年々高め入院中の皆様に安心した医療を提供出来るように日々努力致しております。



令和5年(2023年)1月吉日
院長 内科(脳神経外科):森山 忠良


 
 
 
 

 
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